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令和5年小栗原稲荷神社大祭が終了

令和5年小栗原稲荷神社大祭が終了

令和5年小栗原稲荷神社大祭が終了

令和5年(2023年)の小栗原稲荷神社大祭が10月15日に盛大に催され、多くの市民の参加を得て無事に終了しました。1936年の第1回から数えて第21回となる大祭に密着取材してみました。

10月14日夕刻、小栗原稲荷神社(船橋市本中山1-2-16)の鳥居をくぐり石段をのぼると大神輿(おおみこし)が境内に据えられていました。この日は「宵宮(よいみや)」といって、現在では大祭の前夜祭のような位置づけになっています。

18時、集まった氏子総代ら15人ほどが本殿に入り、神官による「御霊入れ(みたまいれ)」が始まりました。「御霊入れ」とは本殿にいらっしゃるご神体を神輿にうつすための儀式です。本殿の外で10人ほどの参加者といっしょに見守っていると、本殿内の照明が消え真っ暗になり、しばらくすると神官が出てきて本殿横に据えられた大神輿の前でお祓(はら)いを行い、神輿正面の扉(「唐戸」というそうです)を開き、中に形あるものを入れているように見えました(何を入れたかは聞かないことにしました)。
再び神官が本殿に入って、照明が点けられ儀式が終わりました。20分ほどでしたでしょうか。この儀式に携わった神官は「禰宜(ねぎ)」の方で、神社を統括する「宮司(ぐうじ)」を補佐する役割の方ということでした。

翌10月15日午前6時30分、冷たい雨が降る中、神社から神輿を出す「宮出し」の儀式が始まりました。10人ほどの大祭役員が本殿に入り、鈴木宮司が「祝詞(のりと)」あげ、お祓いをしました。

それらが終わると神輿が出発する小栗原小学校まで、大神輿を移動させます。雨に濡れないようにあらかじめビニールで覆っていた神輿に、移動のための担ぎ棒が差し込まれ、男たちが慎重に石段を降ろします。雨で滑りやすく危険な作業でしたが、何とかトラックに載せることができました。そしてみんなで記念撮影。まだ薄暗いうちのことで、シャッターを押しましたが私のカメラではうまく撮れませんでした。

9時、小栗原小学校の校庭に150人ほどの市民が集まり「発輿式(はつよしき)」が行われました。神輿が町内に向けて出発する儀式で、宮司が祝詞、お祓いをとり行いました。大神輿は、「花棒」と呼ばれる巡行のための長い担ぎ棒に差し替えられていました。雨は強まっていましたが、宮司も大祭役員も白足袋、草履で水たまりをバシャバシャと歩き回っていました。

大祭実行委員長の三輪勝治さんが、雨の中で協力いただいている皆さんに感謝を伝えます。

9時30分、大祭の先陣を切って「子ども神輿」が出発しました。冷たい雨の中、不安げな顔で歩き始めましたが、大祭実行委員らが「もっと大きな声を出そう」「さあ、わっしょい」と激励していると、神輿を担ぐ子どもや周りの子どもたちが大きな掛け声を響かせるようになりました。それとともに、顔に笑いが浮かぶようになり、休憩所のセブンイレブン横に到着すると、一様にお神輿担ぎを達成した喜びが顔にあふれていました。見守っていたお母さんは「雨は残念だったけど忘れられない思い出となると思います」と話していました。

休憩所で、お菓子とジュースを受け取り、楽しそうに再出発しました。

15日午後に小栗原小学校を出発した大神輿が、14時頃、JR下総中山駅前に到着しました。小降りになりながらも降り続いていた雨が、この時、すっかり上がりました。「子供和太鼓高野太鼓」のメンバー20人による重厚な太鼓演奏が神輿を迎え、担ぎ手の掛け声と混じりあい「祭り」の熱気が地域いっぱいに広がりました。

   

広場に入場する時の大神輿はまだビニールで覆われていましたが、広場から出発する時には覆いが外され、見事な大神輿の姿が現れました。

神輿の前を行くのは、宮司と禰宜、神官補、大祭実行委員長です。さらにそのあと、高張提灯と続き、金棒曳きが金棒をしゃんしゃんと打ち鳴らし邪気を払って道を清め、渡御委員長が神輿を先導します。

大神輿は広場を出て「ふなばし市民まつり」のイベント開催中の中山商店会を通り中山法華経寺の黒門まで巡行します。黒門より先は安房神社が統括する地域なので、ここでUターンします。
大神輿が出ていくと次は、子どもたちがひく「太鼓山車」です。出発前に船橋市の松戸徹市長が子どもたちを激励しました。

交代しながら綱をひいて通りをねり歩きます。参加した子どもたち全員にお菓子やガラポンの無料抽選券が配られました。用意した421枚の抽選券はすべて手渡されたとのことで、子どもの参加者の多かったことがわかります。

16時30分頃、「大神輿」が駅前に戻り、ロータリーを繰り返し回ります。誰もがはしゃぎ、担ぎ手を何度も交代させながら間もなく終了となる神輿の喜びを共有しあっていました。そして神輿が「馬台」に据えられ、神輿頭の音頭による三本締めで「祭り」が終わりました。

大祭実行委員長の三輪勝治さんは「雨のち晴れというのは五穀豊穣を祈る大祭にふさわしと思うな。正式にはこれからだが、過去の例からすると次回大祭は4年後になるのではないか」と話しました。
小栗原稲荷神社の氏子、地域の商店会や町会、社会福祉協議会などの各団体が一体となって取り組んだ今回の「大祭」と「市民まつり」の経験は、将来の世代に受け継がれていくと確信しました。小栗原小学校を共に過ごしたという10代の4人組は「初めての神輿できつかったけどとても楽しかった」と声を弾ませました。

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